何気ない会話

仕事先でよく挨拶をする女性がいる。
名前も知らない人だけどいつも気さくに話かけてくる。
年齢は70歳を超えているようだけどそんな感じにはみえない。
いつも髪は美容院でセットしてきたかのように整えて、つけまつげもネイルもかかさず、明るい服を着て身だしなみに気を使っている。
先日もとても華やかな服を着ていたので「いつも上手に着こなしますね。」と言うと、
「ありがと。でもこれ安いのよ（笑）。上から1,000円、1,400円、1,500円なんだから（笑）。」
「え！それ、そんなに安いんですか！見えませんよ！！」
「そうでしょ〜（笑）私は高い服なんて着ないのよ〜。洋服は前日に何を着るか決めて揃えておくのよ（笑）。70過ぎてもこの仕事を続けてゆくにはこのくらいやらないと使ってもらえないのよ。」と話す。
その人は若い時に旦那さんと別れた。「どうしようもない旦那でね…。」話はとまらない。死に物狂いで働いて稼いで子供二人を育ててきたのだという。
「でも最近は疲れるわね…。先週、息子に150万円送ったのよ。新車が欲しいっていうからね…。」

私はただきいているだけだった。