無題

cosmos222015-02-17





今日は不思議な夢を観ました。
夢の内容はここでは省略しますが、その夢を考えていたときに、以前古本屋で見つけた本『生きるとは、自分の物語をつくること』(著・河合隼雄 小川洋子)の中で小川洋子さんが語られていた言葉を思い出しました。

< 自分の物語の発見 >の章のなかで、
「人は、生きていく上で難しい現実をどうやって受け入れていくかということに直面した時に、それをありのままの形では到底受け入れがたいので、
自分の心の形に合うように、その人なりに現実を物語化して記憶にしてゆくという作業を、必ずやっていると思うんです。
小説で1人の人間を表現しようとするとき、作家は、その人がそれまで積み重ねてきた記憶を、言葉の形、お話の形、でとり出して、再確認するために書いているという気がします。
臨床心理のお仕事は、自分なりの物語を作れない人を、作れるように手助けすることだというふうに私は思っています。
そして、小説家が書けなくなった時に、どうしたら書けるものかともだえ苦しむのと、人が「どうやって生きていったらいいのわからない」と言って苦しむのとは、どこかで通じ合うものがあるのかなと思うのですが、いかがでしょうか。…」
これから先もお二人の対談は深まり続いてゆきますが、私にとっても腑に落ちるような内容の本でした。