東洋医学と西洋医学

cosmos222012-08-30


東京に住んでいた時期がありました。
その頃住んでいた社宅は坂の上にあり、子どもを自転車の補助椅子に乗せて
その坂の昇り降りを繰り返しているうちにいつしか腰痛を抱えてしまいました。
あちこちの整形外科や接骨院へ通いましたが一向に良くならず、見かねた子どもの
ママ友達が気功を薦めてくれました。
「気功」を薦められた時は、怪しげで手を出していいところなのか迷いましたが
痛みがひどく迷っている余裕もなく、そのママ友達の旦那さんが通院されていたことを
聞き訪ねてみました。
私の場合、血の流れが悪いと指摘され四回ほど気功治療のために通院しましたが、
その後日常の生活をしているうちに痛みは自然に消えて動けるようになりました。
気功治療といっても身体に変化の出ない方もいるのかもしれませんが東洋医学が私には適応したようです。
その時の経験があり病気になったとき、西洋医学東洋医学の両方から考えてみることもいいのではないか、と考えました。

東洋医学の考え方は身体のバランスを重視し「内側から治す」を主体としています。
治療には漢方、鍼灸、指圧、整体、気功などを活用し健康な状態にします。
西洋医学に比べて即効性が弱いようですが副作用は殆どないそうです。
一方、西洋医学は解倍学、生理学を中心に科学的に発展した医学で「悪いところを切る」「薬の処方」を根底としているそうです。
即効性はありますが多少副作用はあるようです。

医学博士の安保徹氏は「病気にならない免疫生活のすすめ」の著書で、
〈そもそも治りもしない薬がはびこっているのは、身体が治癒しようと起こしている
正しい反応を、悪いものと、間違ってとらえているからです。
腫れたり、熱が出たり、痛みを伴うことは、すべて治癒の過程です。
急性期の辛い状況を一時的にしのぐための薬の服用ならまだしも、何年にもわたって
飲み続ける対処療法なんてあり得ません。
それどころか、薬を飲み続けることで、体が薬に対応した状態へと変わってゆくため、
病気はなおるどころか、薬が止められなくなってしまいます。
また、長期的に及ぶ薬の服用は、免疫力を低下させてさまざまな副作用を呼び新たな
病気まで招く原因となっていきます〉
安保氏は食生活や不規則な生活、働きすぎやストレスなどで免疫が落ちてゆき病気になってゆくこと、生き方を変えることで病気を予防し、治すことができるのだといいます。

日本整体指導者・野口整体創始者野口晴哉氏は「体癖」の著書では、
〈消化薬、睡眠薬、栄養剤等々、次から次へと新薬、新療法が紹介されるのは何故か。
理由は多くの人がそれを必要としているからだ。何故必要とするのか。
その如く体が無気力になって、何ものかに依りかからないと不安なのである。
新しい宗教や健康術があふれるのも又その為ともいえよう。
医学が進歩し医術が普及したというのに、これはなんとしたことだろう。
その為に人間の体は庇われ守られ補われると委縮を来たす性質をもっているのだから、
医学の進歩ということが今日の如き体の退歩のもととなったのではあるまいか。〉
とあります。
野口氏は体を健康にするには何より先ず動くことである。
自発的に動いて全力を出しきって行動し、ぐっすりと眠ることである、といいます。

現在癌で亡くなっている人は年間32万人いるそうです。
3人に1人は癌で亡くなっているのです。
私の友人も癌で亡くなりました。
人間は最終的に病気になり死を迎えることになりますが、それを早めることも遅くすることも、もしかしたら自分の考え方しだいなのかもしれません。
今の西洋医学を否定しているわけではなく、私もインフルエンザにかかれば不安で病院へ行きますし、腰や足に痛みがあれば検査を受けることもあります。
ただ、そこから何故自分はこの症状が出るのか、と振り返って考えます。
心の状態が身体の症状として出ていると考えていますので、元になっていることを
振り返ってみるのです。